こんにちは。副ラン管理人です。
今回はエクストリーム(6033)の考察記事です。
中国版ラングリッサー(梦幻模拟战)が大ヒットした注目のゲーム企業。
そんな大暴騰したエクストリームの株価・時価総額が妥当か。
「セルラン売り上げ」「ロイヤルティ料率」「他のゲームセクターとの比較」の視点から考察していきます。
2018年10月現在の状況になります。
目次
エクストリームの株価や時価総額
2018年の7月まで1,500ほどだった株価。
しかし、中国版ラングリッサーの大ヒットで12,320(分割換算6,160) まで大暴騰しました。
しかし、その後は徐々に下に向かっています。
現在は株価は7,720。(分割換算3,860)
時価総額は208億となっています。
ゲームセクターとしては中型な部類に入る大きさです。
(10/12現在)
引用元)Yahoo!ファイナンス
中国版ラングリッサーのセールスランキング
中国版ラングリッサー(梦幻模拟战)のセールスランキングどうでしょうか?
中国セールス全体ランキングで最高2位となっています。
※中国はiOSセルランのみ閲覧可
平均では8月、9月とも5位となっています。
(参考元:App Annie)
中国市場のセールスランキング/月売上
ネットに様々な情報が出回っているので、不確定な情報です。
あくまでも参考程度にお願いします。
セールスランキング | 月次売上 |
1位 | 200~300億 |
2位 | 100~150億 |
3位 | 70~100億 |
5位 | 40~80億 |
10位 | 25~50億 |
ラングリッサーは8,9月のセルラン平均は約5位になっています。
ですので、40~80億の月次売上と予想できます。
8,9月の2か月分とするとエクストリームの2Qに対応する売り上げは、
80~160億と推定できます。
(契約上、3Qに収益に計上するとのことです)
ラングリッサーロイヤルティ料率考察
投資家の間で、何度も議論になっている問題。
それが、ラングリッサーの売り上げ配分率問題。
つまり、エクストリームがいくら貰えるかという部分です。
この部分は商標権だとか、商品化権(著作権、商標権が含まれる)だとか議論されています。
しかし、これは水掛け論ですので今回は両方の可能性を踏まえて考察していきます。
ちなみに一般的にゲームでライセンス云々が言われる契約は、商品化権の方です。
商標権ですと、1~5%(もっと少ない場合があります)。
商品化権(ライセンス)ですと、10~30%の場合が一般的です。
(引用元 平成28年度コンテンツ産業強化対策支援事業(オンラインゲームの海外展開強化等に向けた調査事業)報告書)
また、売上全体から配分される場合は珍しいケースとなります。
普通ですと、様々な経費を考慮した売り上げからの分配が一般的です。
例えば、iOSやGoogleのプラットフォーム手数料30%も売り上げから引かれるのも考慮される点です。
エクストリーム取り分一覧表
それでは、
ロイヤリティ料率ごとの月次の売り上げを見てみましょう。
ロイヤルティ料率 | 取分/月 | 取分/月 (プラットフォーム手数料) |
1% | 0.4~0.8億 | 0.28~0.56億 |
5% | 2~4億 | 1.4~2.8億 |
10% | 4~8億 | 2.8~5.6億 |
20% | 8~16億 | 5.6~11.2億 |
30% | 12~24億 | 8.4~16.8億 |
※プラットフォーム手数料考慮してます
※最初に全体売り上げから30%を除いた月間売り上げ28億~56億の利率を計算
エクストリーム年取り分予想
あくまでも今のセールスランキングペースが続くとの予想前提。
エクストリームの年取り分はこちらになります。
- 1%だと4.8~9.6億
- 10%だと48~96億
- 30%だと144~288億
まさにロイヤリティ料率によって天か地か変わります。
ゲームセクター比較による適正株価・時価総額
ゲームセクター株の利益・時価総額
では妥当な株価・時価総額はいくらなんでしょうか?
こちらもロイヤリティ料率応じて、出していきます。
ゲーム株で、エクストリームの取り分利益範囲に近い銘柄をピックアップしました。
ゲーム株は小型は期待先行でPERが100を超えるものもあります。
一方である程度収益を超えているものはPER5~15に収まっています
銘柄 | 経常利益 | 純利益 | 時価総額(10/12現在) | 時価総額(最近の高値) |
---|---|---|---|---|
ガンホー | 344億 | 224億 | 2000億 | 3000億 |
コロプラ | 120億 | 87億 | 900億 | 1700億 |
アカツキ | 100億 | 60億 | 650億 | 1300億 |
Klab | 50億 | 30億 | 400億 | 800億 |
アエリア | 27億 | 20億 | 160億 | 500億 |
※わかりやすいように、四捨五入
※最近の高値は1年の高値で時価総額で検索しています
エクストリームの妥当な時価総額・株価
前述のゲーム株の表より、大体PERは10に収まると仮定できます。
この過程を元に、エクストリームの妥当時価総額を算出します。
また今回は取分/年のレンジ真ん中が経常利益となると仮定し、
純利益は経常利益の2/3でPERが10になる時価総額・株価を算出します
ロイヤルティ料率 | 取分/年 | 時価総額 (PER10想定) |
株価 (分割前) |
株価 (分割後) |
1% | 7.2億 | 48億 | 1,781 | 890 |
5% | 36億 | 240億 | 8,900 | 4,450 |
10% | 72億 | 480億 | 17,800 | 8,900 |
20% | 144億 | 960億 | 35,000 | 17,500 |
30% | 288億 | 1,440億 | 53,000 | 26,500 |
※1/2分割が(2018/10/31基準)に発表されています
※現在は株価(分割後)を参考にしてください
この表をから現在の株価ですとロイヤリティ5%だと妥当という計算になります。
(もちろん、この計算は様々な部分を考慮しておらず、不十分です)
逆に10%より上なら、今の株価は買い。
3%以下なら、売りという結果が見て取れます。
結論
- ロイヤルティ料率5%なら現在の株価は妥当
- 10%以上なら割安、3%以下なら割高
- 契約条件とセールスランキングに注視が必要
以上が「【ラングリッサーが中国で大ヒット!】エクストリームの株価・時価総額は妥当か」の内容になります。
※この記事はできるだけ理由や引用元を示していますが、あくまでも確証はない個人の記事となります。参考程度にお願いします。
※株式投資は、さまざまなリスクを正しく認識したうえで、自分自身の判断と責任に基づいて行なわなければなりません。投資は自己責任です。